雪とあそぼう実験教室 その4

きれいな結晶になったり、あられになったりする不思議―雲の中での水の三態変化(さんたいへんか)―

水のつぶ(雲粒)でできた雲の中に氷のつぶ(氷晶)ができると、不思議なことがおこります。 氷晶のまわりの雲粒は消え、一方氷晶は大きくなっていくのです。 氷晶の近くの雲粒が蒸発して水蒸気に変化し、その水蒸気が氷晶に昇華(しょうか)していくのです。 氷晶はやがて雪の結晶に成長します。 透き通るようなきれいな結晶ができるのは、氷晶に雲粒が直接くっつくのではなく、一度水蒸気になってから氷晶に組み込まれるからなのです。

ところが、日本海の近くの雲などは、雲粒が非常に多いため、雲粒が氷晶や雪に直接くっついて凍り、「雲粒付き結晶」や「あられ」になることがあります。
海岸付近に雪が降って、雲粒が減った後に、内陸の山沿いなどで再び雪になるときには、雲粒のないきれいな結晶が降ることがあります。そのような場所として、北海道の大雪山や十勝岳の付近、石川県なら白山の近くなどが考えられます。
では、海岸付近ではきれいな結晶が観察できないかというと、そうではありません。 気温が低く、まとまった雪が降るようなとき、特に降りやむ頃にきれいな結晶が降ることがあります。

雲粒付き結晶

あられ

結晶の中の不思議な模様―雪の結晶は立体―

結晶の中心部に、おもしろい形の模様(もよう)ができることがあります。 この写真ではモールス信号のような点と線、別の結晶の中心部は6羽のかもめが飛んでいるようですね。 これらは結晶の中の気泡(きほう)です。 気泡はどうしてできるのでしょう?

その説明のため、雪の結晶は立体的なものだという話をします。
雪の赤ちゃん・氷晶は、はじめは簡単な構造(こうぞう)の六角柱(ろっかくちゅう)です。 ところが、水蒸気をとりこんで速く成長するとき、角のところが成長しやすいので、上と下の面が横に広がり、両方の面の間は成長しないで細い柱のようにとり残され 柱でつながった2枚板の構造になります。
右の写真(真ん中)は、氷晶を横から撮った写真です。 2枚板の氷晶の柱のまわりにはすきまがありますが、柱から少し離れたところで、上と下から少し伸び出していますね。 これがつながってすきまが閉じると、気泡ができるはずです。
2枚板の構造ができると、普通は一方だけが成長し、もう一方は成長が止まります(下の写真)。
雪の結晶の写真集を見るとき、これらの知識を思い出して下さいね。

2枚板になりつつある氷晶(直径0.05ミリ)

横から見た氷晶(直径0.1ミリ)
気泡のでき始まりが見える。

横から見た雪の結晶(直径1.3ミリ)
2枚板のうち一方だけが著しく成長した。